MCI(軽度認知障害)スクリーニング検査とは

グランプロクリニック銀座では、アルツハイマ―型認知症を事前に予防したい方の為に、MCI(軽度認知障害)スクリーニング検査を実施しております。
アルツハイマー型認知症(通称アルツハイマー病)は、一度発症してしまうと治療が困難であり、本人だけでなく、ご家族の方も大変苦しい状況に陥ってしまいます。
したがってそのような状態になる前に事前にリスクを予測し、適切に対処することが大切です。
少しでもご心配な方は、MCI(軽度認知障害)スクリーニング検査を受けることをお勧めします。
MCI(軽度認知障害)スクリーニング検査はこんな方におすすめ
●50歳以上で最近もの忘れが増えてきたと思う方
●肥満や糖尿病
●高血圧症
●脂質異常症などの生活習慣病を患っている方
●親や家族の様子が少し変わった気がすると思われる等
MCI(軽度認知障害)スクリーニング検査とは
MCI(軽度認知障害)スクリーニング検査は、アルツハイマー型認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)のリスクをはかる血液検査です。10ccほどの血液を採取し判定いたします。
結果はリスクをA~Dの4段階にて判定します。
検査後に報告レポートをお渡します。
検査の流れ
- 遺伝子検査同意書記入後、クリニック内で採血させていただきます。
- クリニックから外部検査機関に送付します。
- 結果⇒検査機関からクリニックに送られます。(目安:検体到着後2~3週間)
- 説明⇒クリニックで医師から検査結果の説明と適切なアドバイスをさせていただきます。
認知症の人口
国内の認知症患者数は2012年の時点で約462万人です。(厚生労働省2015年発表)
この時点で65歳以上の約14%が認知症患者です。
厚生労働省によると、来たる2025年には65歳以上の約20%になるであろうと予測されています。
これは65歳以上の5人に1人の割合に当たり、このままいくと非常に多くの方がこの疾患を患ってしまうことを意味しています。
現在、認知症と軽度認知症(MCI)を合わせると65歳以上の4人に1人が該当すると言われています。
この数字の多さに驚かれる方も多いでしょうが、それほど身近な疾患であることは間違いありません。
また、認知症は4つのタイプに分類されます。
アルツハイマー型認知症、脳血管性型認知症、レビー小体型認知症、その他です。
この中で最も多いタイプがアルツハイマー型認知症で全体の約60%を占めます。
男性より女性の方が多く発症し、女性の発症率は男性の約3倍とも言われており、近年増加の一途をたどっています。
軽度認障害(MCI)とは
Mild Cognitive Impairmentの略で健康体と認知症の中間の段階で、いわゆるグレーゾーンにいる人のことを指します。
日常生活には支障をきたすことはありませんが加齢による物忘れといった一般的な状態とは明らかに異なっている状態です。
軽度認知症(MCI)の定義を以下に記載します。
- 本人または家族による記憶障害の訴えがある
- 健常高齢者に比較して記憶が低下している
- 全般的認知機能はおおむね正常である
- 日常生活は問題なし
- 認知症ではない
しかしながら、軽度認知症(MCI)のまま放っておくと約5年の間に50%以上が認知症を発症する可能性がある認知症予備軍です。
現時点で約400万人がこの認知症予備軍であると言われています。
これらの方々にぜひ受けて頂きたいのがMCI(軽度認知障害)スクリーニング検査です。
MCI(軽度認知障害)スクリーニング検査は国内で一番多いタイプ、アルツハイマー型認知症の進行のリスクを調べる検査です。
したがって認知症になる前に事前に対策をとることが非常に重要になります。
アルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)とは
アルツハイマー型認知症の原因は、脳の神経細胞に障害を与える「アミロイドベータペプチド」という物質が脳内に多量に蓄積することで脳細胞が破壊され、脳が委縮し引き起こされると言われています。
「アミロイドベータペプチド」は記憶や認知機能に弊害を起こします。
通常私たちの身体には「アミロイドベータペプチド」を取り出すメカニズムが備わっています。
しかしながらMCI(軽度認知障害)になるとそのメカニズムがうまく機能しなくなってしまうのです。
これらのタンパク質が少ないと「アミロイドベータペプチド」が蓄積してしまい、MCIのリスクが高いと言えます。
この「アミロイドベータペプチド」は20年前ほどから長い年月をかけ蓄積されるため、発症した際には効果的に治療することが困難とされています。
軽度認知症(MCI)のサイン
判断基準として、実際にどのようなサインがあったらこの疾患を疑えばよいのでしょうか。
具体的にいくつか掲載します。
- 歩く速度が遅くなった→目安として秒速80㎝以下。
- 外出するのが億劫になる
- 服装に気を遣わなくなる
- 今までそんなことはなかったのに車を頻繁にこすってしまう
- 同じことを何度も話すようになる
- 料理で手の込んだものを作りたくなくなる
- 全般的な意欲の低下がみられる
上記のような症状が現れると兆候といえます。気になる項目が数個あればMCIを疑った方がよいでしょう。
特に歩く速度に関しては非常にわかりやすい判断基準だと思われますので、ご家族の方はぜひ注意して見てほしいです。
軽度認知症(MCI)と判定されたら
軽度認知症(MCI)のリスクが高いと判定結果に出てしまってもこの段階はまだ予備軍なので治療が可能です。落ち込むのではなく前向きに対処していきましょう。
ここでは具体的な対策方法を記載します。
有酸素運動
有酸素運動とは酸素を身体に取り込みながら行う運動のことで、ジョギング、ウォーキング、水泳、ヨガなど自分に合ったものを取り入れましょう。
1日30分程度を週に4日以上を継続して行うことが重要です。
楽しみながらできる運動をご自身で見つけてください。
アルツハイマー型認知症の原因とされる物質『アミロイドベータペプチド』も有酸素運動を行うことで脳内での蓄積を防ぐことが可能となります。
さらにより効果的な方法として、「身体を動かしながら頭を同時に働かせる」ということを実行すると非常に脳が活性化します。
具体的には、ウォーキングしながらしりとりを行ったり、ウォ―キングしながら見える看板を覚えたりなど、脳と身体を同時に動かすことが大変効果的です。
これはぜひ取り入れていただいたいと思います。
食事
食事で気を付けることは、偏食を無くし、油の多いものを控えることです。
積極的に取り入れるべき栄養素は、野菜や果物から摂れるビタミンACE,β-カロチン。
赤ワイン、ココアなどから摂れるポリフェノール、魚から取れるDHA,EPAなどです。
睡眠
夜間の睡眠をしっかりとり、規則正しい生活を送ることが重要です。
朝日を浴びることで脳にも良い刺激になります。
人との交流
軽度認知症(MCI)の方は人との交流が億劫になりがちですが、人と交流することで笑ったり、スケジュールを遂行したり、適度な緊張感を持つことが脳に良い刺激を与えます。
知的活動
将棋、囲碁、麻雀、パズルゲームなど自分が興味を持てるものを見つけて行いましょう。
最近ではスマホやタブレットなどでもたくさんのアプリがあるので、脳トレなど興味を持てるものが見つけやすい環境にあるのでうまく活用すると良いでしょう。
さらにより良いのは、囲碁、麻雀など仲間と楽しみながらすることでより効果を発揮します。
認知機能トレーニング
軽度認知症(MCI)は記憶力もさることながら、計画力、集中力も低下しています。
専門用語で言うと、エピソード記憶、行動管理力、注意分割機能の低下がみられます。
これらを補うトレーニングを実施することで軽度認知症(MCI)の改善が見込めます。
下記に具体的なトレーニング方法を掲載します。
エピソード記憶トレーニング
例えば、家族の名前や年齢などの個人的な事実などは、「意味記憶」と呼ばれます。
それと違ってエピソード記憶とは昨日起こった事件や、今朝の朝食のメニューなどの体験や経験などに関する記憶です。
このエピソード記憶を改善させるトレーニングとして、一日遅れの日記をつけることをお勧めします。
その際に出来事に加えその時思った感情も一緒に記載するとより効果的です。
行動管理力トレーニング
行動管理力とは、計画を立てて実行する能力のことです。
例えば外出のスケジュールを立て、それを計画通りにきちんと実行するといったことを定期的に行いましょう。
注意分割機能トレーニング
注意分割機能とは、複数のことに同時に注意を払うことです。
複数のことを同時に行う力と言っても良いでしょう。
運動のところでも少し触れましたが、トレーニング方法としては、歩きながら看板の数を数えたり、テレビを見ながら足踏みを行うなど二つのことを同時にする作業を実施します。
気を付けること
最後に気を付けてほしいことを記載します。
喫煙、過度な飲酒、ストレスになること、マイナス思考、肥満、引きこもり等です。
これらは軽度認知症(MCI)を悪化させる要因となりますので思い当たる場合は改善することが必要です。
ブログ記述者

ブログ記述者
理事長 松山 淳
杏林大学医学部医学科卒業。慶應義塾大学医学部助手・医学部附属厚生女子学院(現:慶應義塾大学看護医療学部)講師、国立病院臨床研究部病理室長などを経て、米国抗老化医学研究所・クリニックにて研修。現在、日本人初の抗加齢スペシャリストとして、米国アテナクリニックインターナショナル抗老化部門部長、及び日本の複数の抗老化医療研究所、クリニックの顧問医を務める。
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